時をかけるラー油 2011年12月10日 妄想 トラックバック:0コメント:0

大人の階段上る君はまだシンデレラさ、ってバカ野郎。
何がシンデレラだよ、何が大人の階段だよバカバカしい、大人なんて階段上ってなるもんじゃねえんだよ大馬鹿野郎が。

そうは思うものの、今日も世間では多くの人間が大人の階段をせっせと上って大人になろうと努めている。
まるで見えない何かに追い立てられているかのように、彼らは時が来ると急に虚ろな眼をして盲目的に階段へと向かう。

そこで僕は、大人の階段を上ろうとしている少年少女たちを階段から滑り落とそうと、大人の階段にローションを塗りたくった。
バカな奴らめ、大した思想も覚悟も無く、ただ風潮に流されるがままに大人なんか目指しやがって、みんな滑り落ちるがいいさ!

案の定、大人になろうと目を輝かせている少年少女たちは次々と階段を上るもみなツルツルと無様に転げ落ちていった。
悔しそうな表情を浮かべる者、上れずに泣き出す女子、絶望の表情を浮かべて無言で立ち尽くす者と様々であった。

それを蔭から観察して喜悦の表情を浮かべる僕。
ざまあ見ろ!大した心持もないのに大人になんてなろうとしやがって!誠に愉快なりい!

しかし、少年少女たちは何度滑り転げ落ちても大人の階段を上ることをやめず、勇ましい表情で階段を見上げて挑戦し続け、しかも次第に周りの人たちと協力し合い、お互いに夢を語り励まし合い、共に一つの目標に向かい手を取り合って一段一段と上り始めた。
痛みと不安を堪え、何度挫けても再び立ち上がって向かい行く彼らの表情は、心なしか希望と喜びに輝いて見えた。

「なんだ、大人の階段はまだ誰も上り切れてないが、あいつら、心の中はもうすっかり成人してるじゃねえか」
そう笑って言いながら僕は、自らの全身にもローションを塗りたくり、大人の階段を上る彼らの中へと入って行った。
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