お客様の中に絶え間なく注ぐ愛の名を永遠と呼ぶことができる方はいらっしゃいませんか!? 2011年01月20日 日記 トラックバック:0コメント:0

ここ半年ほどはほんとに辛い日々を歩んできた。
何が辛いって、自分の髪型があまりにもおかしすぎる。

というのも、8月末ぐらいに何を血迷ったのか髪型を坊主にしたのだが、別にそれはそれで良かった、小学生以来の出家スタイルヘアーは中々に心地よかったし、バスタオルで一拭きすれば一瞬で頭が渇く便利さ。
正直街に出れば大衆からは「あの子どんな悪いこと仕出かしたのかしら?」という眼差しで見られるものの、軽くなった頭と、爽快な夏と秋のそよ風を頭皮に感じながら歩けるのは、誠に良い体験となった。

しかし、問題はそれから3,4か月経ってから姿を現し始めた。

ジャイアン1
髪型がジャイアンなのだ。


いやもうほんとに。
詳しく言うと、前髪が他の頭髪の部分よりも目立って短く、さらに憎らしいぐらいに揃っているので、もう本物のジャイアンと見分けがつかないぐらいにジャイアンみたいな髪型になっている、生粋のジャイアニズム。

髪型がジャイアンになってからというもの、いつも死を近くに意識して生きる毎日だった。

っていうかおかしいよね、「坊主にした」ってことは、「頭部の全ての部分の髪のスタート時の長さは一緒」ということだよね?つまり全ての髪の毛が同じ長さで横一列に並んでスタートラインを切ったと。

それが今現在、どう見ても前髪の発達だけ明らかに遅れている。
他の髪の毛よりも前髪だけが明らかに短すぎてジャイアンとほぼ同じ髪型になっている。

死にたい以外にあり得ないでしょ?
昭和の小学生ならまだしも、現代に生きる大学四年生がジャイアンスタイルって…そら笑われるわ。

っていうか、初詣の時にストレス吉川に言われた。
「ちょ、↑野さんwwなんすかその髪型wwジャイアンじゃないっすかwww」と、スネオみたいな体格しやがって。

悔しいけど言い返せなかった…、だってジャイアンなんだもの。
髪型がどう見てもジャイアンな奴が「俺ジャイアンみたいな髪型じゃねえよ」て言っても論理的におかしいもん。
悔しかったけど、あの時の僕には悲しい目で「誰がジャイアンだよ…」と力無く言う外はなかった。

だって髪型ジャイアンだからね。

もう街を歩いていても今まで以上に周りの視線を恐れる毎日。
どうせみんな心の中では「今日はどこののび太をイジめに行くの?(笑)」と嘲笑混じりに笑っているんだ。
僕が客として店の中にいるだけで、母ちゃんから店番任されてると思ってるんだ。

こんな状況が実に数カ月。

貴様らには分かるまい、ぬくぬくと温室の中で、ジャイアンみたいな髪型になったこともない貴様らにはな!
ジャイアンみたいな髪型になった事もないお前らが、安易な偽善で「そこまで変じゃないよ」とか言うな!
変に決まってるやろ!見たことないわ、大学の中でジャイアンみたいな髪型して歩いてる奴みたことないわ!じゃあ紹介してくれよ!そいつと友達になって二人でジャイアンツの試合観戦しに行くから!

このように、ある日突然思いもしないジャイアニズムを背負わされる運命にもう疲れた。

「え、じゃあ美容院に行けばいいのに」とか思っているのかも知れないが、伸びて来たとは言ってもまだまだ髪全体は依然短いため、切ってもらうだけの基本の髪の長さもない、故に切れない、生き地獄は続く。
もっと伸ばしてから行かないと美容師さんも手の施しようがないというもの。

僕が髪型のみジャイアンになってから数カ月。
この世の暗部を嫌というほど見てきた。
普段は綺麗事を言ってる人間も、リアルジャイアンの僕を目の前にした途端、奇異の眼差しで瞳孔が開く。

お客様満足度第一主義の店のレジに行っても、「ええ?何この人、この歳でまさかのジャイアンリスペクト?!?やだラジコン横取りされちゃう隠さなきゃ!」という表情丸出しでこっちを見るのだ、満足度高まるかボケ。

大学の図書館で哲学や倫理学の本を借りる時も、「ジャイアンが倫理学って!ww倫理のかけらもねえじゃねえか、クラスメイトをイジメにイジメてる毎日じゃねえかww」と笑いを堪えながらバーコードを読み取る司書ども。

なんすかこの絶え間なく降り注ぐ公開処刑。
年末年始ももちろんジャイアンでしたからね僕は。
交差点でも、夢の中でも、明け方の街、桜木町で、いつでもどこでもジャイアンだからね。

じゃあ周りにスネオみたいな髪型の奴とか、のび太みたいな髪型の奴を見つけて一緒に連れて歩けば、逆に実写版ドラえもんの撮影か何かだと不思議に思われないんじゃないかと探し回った、どこにもいるはずないのに。

やがて僕の心は歪んでいった。
いつまで経っても生えて来ない髪、持続するジャイアンカット、出口の見えない日本経済。
全てが憎かった、おぞましい程の怨念が僕の精神を蝕み、いつしか表情までも不機嫌なジャイアンになっていた。

それに加えて、身長175cm・体重93kgのこの肉体が、ますます僕をジャイアンに仕立て上げた。
もう僕には選択肢は一つしか残されていなかったのだ、そう、本物のジャイアンとして生きる道しか。

それからまたしばらくの時が経ち、ふと大学のトイレに映る自分の姿に目をやった。

そこには完全なるジャイアンが立っていた。

しかし依然と違い、不思議と僕の心は落ち着き払っていた。
それも当然というもの、何故ならあの日以来、僕は一人のジャイアンとして生きると決めたのだから。
気分は晴れ渡り、心なしか笑顔さえも浮かべているように見えた。

そしてその日、学内で久しぶりにある知り合いと会った。
僕の変わり果てた姿を目にしても何ら驚愕の表情を見せずにいた彼に頭が下がる思いがした。

しかし、彼が僕の髪型について何も言ってこないのは、僕が彼に気を使わせてしまったからだと勘繰ると、途端に何だか申し訳なくなり、気を使わせぬよう自分からおどけて見せた。

僕「なあ、俺のこの髪型ジャイアンみたいやろww夏に坊主にしたらこうなってん、ほんま最悪やわ?!ww」

すると知り合いは笑顔で言った。


「いや、それ正直ジャイアンよりキモいっすよww」
















ジャイアン2
 僕「………………………。」


人気ブログランキングへ
トラックバック URL
http://ueno3460.blog8.fc2.com/tb.php/406-94740cf4
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)